こんにちは、衛生士の江原です
今日は天気が下り坂で、連休も心配ですね
ところでみなさん、歯周病が全身的な疾患と深い関わりがあることをご存知でしょうか?
最近の研究で全身のさまざまな病気との関連が分かってきたのですが、その中でも特に強い関連が指摘されているのが糖尿病です
糖尿病は、悪化すると、失明や足の切断、それに人工透析などにつながる深刻な合併症を引き起こす恐ろしい病気です。
糖尿病患者の数は、予備群の人も含めると全国で2000万人余りに上ると言われているんです
大人だけの病気ではなく、最近では子供にも増えており、これは生活習慣の悪化によるものであると考えられます。
歯周病と糖尿病は、お互いがお互いを悪化させる関係にあります
この歯周病との関係に着目して、宇川歯科で成果を挙げている患者様の変化をご紹介したいと思います
ここで注目するのは、HbAlc(ヘモグロビン・エイワンシー)の数値です
高血糖状態が長時間続くと、血管内の余分なブドウ糖は体内の蛋白と結合します。
この際、赤血球の蛋白であるヘモグロビン(Hb)とブドウ糖が結合したものがグリコヘモグロビンです。
このグリコヘモグロビンには何種類かあり、中でも糖尿病と密接な関係を有するものが、HbAlcです
正常な人であれば、HbAlc値は5.8%以下とされています
患者様は去年12月より訪問診療で診させていただいている80代男性です。
最初は週1回の口腔ケアからスタートしましたが、最近は2週間に1回のペースに延ばして訪問しています。
初診時は歯ブラシをあてただけで大量に出血して赤く腫れていた歯ぐきだったのですが、むし歯治療と平行して歯石とりなどの口腔ケアを徹底して続けてきたことにより、出血や炎症がなくなり引き締まった歯ぐきに改善されたことがその理由です
そうするとどうでしょう〜
11.2%だった糖尿病のHbAlc数値が、今年3月の検査では8.1%に下がっていました
この3ヶ月でここまでの大きな改善はとっても嬉しい変化です
今後も口腔ケアを続け、お口の衛生状態の変化だけでなく、数値の変動も確認していきたいと思います
往診に行くようになり、このような患者様の変化をよく目にします。
歯科衛生士という仕事について8年経ちますが、思い返せば今まではお口の中にばかり注目していたように思います。
こうしてお口だけにとどまらず全身を通して治すことができることを改めて知り、歯科衛生士とは本当に素晴らしい仕事なんだと日々実感しています
これからも全身疾患との関わりを勉強して、お口から全身を通して診ることのできる衛生士を目指していきたいと思います